病院長からのメッセージ
学生の皆さんへ
済生会山口総合病院は、山口・防府医療圏の2次救急を担う病院の一つとして、山口、防府のみならず、萩、長門など広く県内から、あるいは津和野、益田など島根県からも患者さんが来られ、急性期医療を提供しています。特に脳・心臓血管疾患、がん、脊椎疾患、膠原病などの専門的診療では、医療圏を超えて広範にコミットしています。
このような医療環境において、当院では1学年6名の研修医を受け入れています。1つの科での研修医を1名に限定することで、より細かい指導が可能となり、より広範囲かつ高度な手技のトレーニングが可能となる、との考えからです。実際、研修初期の段階で救急を含めた一般的診断学や、気道確保、中心静脈ライン確保など、全科に必要な知識、手技の習得が可能です。これにより年間2000台を超える救急車対応等において、2年目研修医が1年目研修医を指導しつつファーストタッチを行い、検査方針、治療方針を立て、上級医監視のもと遂行する、という流れが実質的に機能しています。また、外科系志望の場合、縫合、結紮等の手技に留まらず、初歩的手術の術者として執刀もしています。
また、診療科間の垣根が低く、学年に関係なく他科の医師とコミュニケーションができるのも当院の特徴です。一つの医局内で、雑談したり、紹介状等を介さず電子カルテを前に複数の医師が相談しあうことは、ごく日常的です。
このような当院の方針、特徴は、地域の中核病院として高いレベルの医療を提供し、社会的役割を果たしたいとの全職員の思いに基礎づけられています。皆さんとこの思いを共有し、一緒に仕事ができるのを楽しみにしています。
院長 郷良秀典